第1回:子鹿の夢 (バンビ)
/博士!栄えある第一回の作品はなんでしょうか!?

/それは・・・・アニメーション創始者、ディズニーの偉大なる作品、「バンビ」です!

/ば、ばむび・・・!?博士、視聴者の9割が驚きを隠せませんよ!いきなりすごいところから来ましたね。

/いやあ、アニメを語る上で、ウォルト・ディズニーは外せませんよ!そして、この作品は、漫画の神様で、日本の口パクアニメ(※1)の発案者の手塚治虫先生が非常にショックを受けて傾倒しまくったものなんですよ!有名なエピソードなので、ご存じの方もいるかもしれませんが、手塚先生はこの「バンビ」を見に、毎日映画館に足を運び、台詞からカメラワークからすべてを暗記して、最後には観客席の客の顔が見えるように後ろ向きに座り、どこでどんな反応があるのか研究したという逸話があるんですよ。

/おお、手塚先生が私財をなげうった虫プロの誕生と衰退物語ですね。しかし博士、レンタルビデオ屋で「なにか借りたいものある?」と聞いて「バンビが見たい」と言われたときは僕もびっくりしましたよ。

/君、あからさまにイヤな顔して、すんごくしぶったよね。

/だって、バンビのイメージっていうと、お弁当の箱の絵とか、女の子のピンクの靴(ビニール製)にプリントされていたもののイメージだったので、あま〜い女児向けのものだと思ってたんですもの。足ほっそいし。

/まあ、実は私も同じようなイメージを持っていて、その先入観ゆえにずっと見たことがなかったんですよ。でも、やっぱり古典を見ておきたいなという気持ちがわいてきたんです。ディズニーランドのとあるアトラクションで、ふっるいミッキー見たことあるんだけど、面白かったんだもん。

/蒸気船ウィリーすか、なんかミッキーが○人くさく見える・・・。

/そうそう、これタブーだから言いにくいけど、ミッキーが白い手袋をするようになったのは、まあ、そーゆー理由があるわけです。

/これはこのへんにして(汗)、バンビですが、見て衝撃を受けましたねえ。

/そうそう!初手から、森の中へクローズしていくときの奥行きとかの描写がすごくて、一気に引き込まれたよね!そんでまた、バンビが産まれるシーンの雨の描写がすごくて!あまりのすごさに口開けちゃったもんなー。

/CGかと思いましたからねぇ(笑)、1942年(昭和17年)制作ですよ?

/しかもカラー・・・・(汗)。

/この作品は子鹿のバンビを中心とした森の動物たちのお話で、母親の死、牝鹿との出会い、闘い、そして森の王者、父(グレート・スタッグ)の跡を継ぐ大鹿になるまでを描いた物語でしたね。

/森の動物たちは、ホント良くデザインされたすばらしい出来でしたが、日本で育ったわたくしには、手塚先生の絵にしか見えなかった(笑)。

/そのまんまでしたね。

/うん、あれほど似ているとは思わなかった。手塚先生の方が影響受けたんだけどね。

/漫画家にとっては手塚先生は神ですからねー。神様が影響受けてたなんて・・・とある意味ショッキング!

/先生の絵のルーツを見たようでした。

/スカンク可愛かったっすねぇ。うさぎの彼女もえらいセクシーで面白かったです。

/動物はみんな可愛かったです。でも、背景もすごかった!自然現象(雨、空、嵐、山火事)を、どこまでリアルかつ絵的に美しく見せるか苦労の跡が伺われたというか・・・、もう執念さえ感じられましたね。

/たしかに。水の波紋とか写った絵を揺らしてましたな。実験的な作品だったと言えましょう。たしか、白雪姫のDVD(※3)の特典で、そのあたりのアナログ技術についてウォルトさん自身がやたら詳しく解説したものがついてましたねぇ。

/あれは面白かったね!考えられる技術のすべてを総動員した感がありました。感動ものでしたよ。

/なんか3メートルくらい高さのあるカメラがあって、セットしたセルとカメラの距離を計算して動かしながら撮るっていうのがありました。

/例にとってたのが、空に浮かぶ月にカメラがクローズしていくと、一枚の絵だと、でっかくなっちゃうでしょ。それで、ウォルトさんが考案したのは、月の下の森の絵と月との遠近感を損なうことなくクローズできるセット、というものだったと記憶してます。(※4

/やー、女の子向けのあまーたるい、おちゃらけムービーだと思っていたんですけど、思わぬ中年男性技術者のマジを見せつけられました。

美しかったよねー、全てが。なんとも言い難いんですが、芸術を感じました。

/ディズニーが初期から歌や音楽をそういった背景等の効果と同等に重く用いているのも、そのへんの芸術性を感じますか。マジメに言うと。

/大げさかもしれないけど、メッセージの新しい発信法を開発したって思うんだよね。そーゆー意味ではホンマ偉大であります!(ケロロ軍曹の真似・笑)

/男の子としては最後にバンビが立派な牡鹿になって、親父(前森の王)と肩を並べて、崖っぷちで胸(異常に広い胸・・・)をそらせるのが、ドーパミン全開でした。

/女の子としては、少年から青年への移行が、初々しくて、なんとも言えず愛しかったわ(はあと)。

/ところで、博士、ディズニーと言えばおとぎ話の素敵なアニメ化なのですが、バンビにも原作あるって知ってました?

/知らなかったよー。びっくりした。まあ、ディズニー作品は、ストーリーのオリジナル性はないからね。あ、でも、あれはオリジナルなんじゃない?「ファンタジア」(※5)!まだ見てないから、見ようよー。

/え、ええ〜?!博士、あれはあまりにも実験的すぎて、かなり面白くないって評判のやつじゃないすか〜。

/でも、アニメの歴史上、外せない古典でしょ!見たいんじゃ〜!

/博士〜(涙)。





ちなみに米ディズニーのwebページでバンビの壁紙が見れます。うーんすばらしいデザイン。
http://disney.go.com/desktopstop/characters/bambi/wallpapers/index.html



バンビ、白雪姫その他もろもろの著作権は天国のウォルトディズニーおよびザ・ウォルト・ディズニー・カンパニー(米国)および子会社であるウォルト・ディズニー・ジャパン株式会社など、とにかくディズニー社にあります。
著作権法の改正等、ディズニーにはいろいろ著作権についてありますが、当サイトはそれをとりあげるものではありません。許してくだされ〜。





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注1:「口パクアニメ」

虫プロを設立した手塚先生は、週間放映スタイルのアニメを作りたいと思ってらっしゃった。が、あまりの作業量ゆえに、周囲からは不可能と言われていた。しかし、先生は普通1秒間に24コマの動画を描く作業を2分の一に(つまり12コマね)することで、軽減しようと試みた。登場人物は、目パチ(目がパチッとまばたきすることね)口パクで、表情を表し、それが特徴であった。また、バンクシーン(
※2)という概念を考えたのも、たしか手塚先生である。その発想に制作スタッフは驚き、関係者からは最初は酷評だったらしいが、日本全国から励ましの手紙をもらい、先生は勇気づけられたという。しかし、これが連綿と続く日本の週間アニメのハードワークを産んでしまったという面もある。

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注2:「バンクシーン」

バンクとは銀行のこと。つまり、毎回使い回すセルをためておくというのが語源らしい。例えば、アトムが飛ぶシーンとか、ガンダムのガンペリーからパーツを落として合体するシーンね。コレを開き直って、玩具宣伝の効果も見込んで使用されたのが、魔女っ子の変身シーンやロボットの合体登場シーン。




 

注3:「白雪姫のDVD」


DVDプレーヤーを買ったとき、抱き合わせでついていたので見ました。ディズニーのDVDには特典映像がやたらついていますが、音楽がないせいか、なぜあんなに眠くなってくるのでしょうか?!博士は催眠術にかかったようにこっくりこっくりと入眠してしまいました(トレジャープラネットでも同)。

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注4:「3メートルくらい高さのあるカメラ」

うろおぼえなので、興味のある人は白雪姫のDVDをどうぞ。ウォルトさんが解説してくれます。熱いっス。

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注5:「ファンタジア」

注5:「ファンタジア」
私が知っている限りでは、台詞が全くなく、クラシック音楽に合わせて、アニメが展開するというもの・・・らしい。ミッキーが赤い服を着て、頭に青い三角帽子をかぶり、指揮棒のような棒を持っている絵が有名ですね。もう6回ぐらい見ようと犬丸君を誘っているのに、ぜーんぜんノッてきません。くそう。



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↑花畑で照れるスカンク・・・。バンビは森をはね回っていた。
↑ネットで拾ってきた子鹿画像。ウォルトさんはバンビの動きをアニメーターに要求する際、『本物にまさるものなし』と生きた子鹿を2頭買って、観察、研究させたという・・・。鬼であります!
↑いや、こんな崖じゃありませんが・・・。

  


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